「遺訓」というと堅苦しく聞こえるかもしれません。長年生きてきた中で学んだことを、飾らない言葉で表現してみましょう。中国など東洋では「人の将に死なんとする其の言や善し」という格言があります。死を前にした人の言葉は、強い説得力を持つものです。大切な人がより良い人生を送るために「これだけは伝えておきたい」ということを厳選して言葉にしておきましょう。
遺訓は何も、100パーセント自分が編み出したものでなくても構いません。親や教師、上司などからいつも言われていたこと。自分の心の支えになった偉人の名言。あるいは、生活の知恵や料理のレシピのようなものだっていいでしょう。何を選ぶかというところにあなたの人となりが自ずと表れますから、ことさらに「自分らしさ」にこだわる必要はありません。
この際注意したいのは、説教臭くなるとかえって従う気をなくすということです。ああしろこうしろと命令するような調子ではなく、自分の経験や失敗談をもとに「こんな風にするといいよ」と優しく教え諭すような調子で伝えたいものです。
遺訓は人生のあらゆることがテーマになり得ます。以下は代表的な分野、テーマです。リストアップする際の参考にどうぞ。
- 仕事について
- お金について
- 友人など人付き合いについて
- 家庭生活について
- 信仰について
- ギャンブルについて
- お酒との付き合い方について