発展形「タマシイの遺言」

タマシイの遺言は、ココロの遺言の発展形です。全ての人が書くべきとは思いませんが、「そういうものもある」ということを知っていると、ココロの遺言を書く際にも多少は心がけが違ってくるはず。

では、タマシイの遺言とココロの遺言の違いはなんでしょうか。書かれる内容のスケール、そして宛先が違います。後者(ココロの遺言)は個人の生がテーマで、基本的に家族や痴人など身近な人に読まれることを想定して書くもの。前者(タマシイの遺言)は、もっと公的なことがテーマで、広く言えば未来の人を含む全人類が想定読者となります。

以前なら、著書を何冊も持つような有名作家や大物政治家でもない限り、こんなことを考えたり書いていてもほとんど無駄でした。でも今はインターネットがあります。確率は小さいとはいえ、誰かに読んでもらえる可能性があります。書き残しておく意味があるのです。

タマシイの遺言の主たるテーマ。それはあなた自身の「志」です。生涯を掛けて追求し、おそらく未達成のまま終わるであろう志について、後世の人に申し送りするのです。

例えば、こんなことを書いてみてはいかがでしょうか。

  • それはどんな志なのか
  • その志を遂げるために何をしてきたのか
  • 志を引き継ぐ人への要望やアドバイス
  • 志を引き継ぐ人に対する励ましのメッセージ

もしあなたの志が誰かから引き継いだものであるなら、その人についても言及しておきましょう。その人自身の書いたものがあるなら、ぜひ引用しておきたいものです。

人の命はいつか必ず尽きます。それでも、志の継承を通じてタマシイは別の人の中で生き続けることが可能です。宗教にすがったり「あの世」をこしらえたりしなくても、生きる甲斐をここに見いだすことができるのではないでしょうか。