どう使うか

ものを書くというとき、誰にどんな形で読まれるかを想定して書いたかそうでないかでは、出来上がったものの迫力が違ってきます。書くことに慣れていない素人・一般人の場合は、とりわけそうです。以下の例示を参考に、どんな場面で読まれるか、イメージを膨らませてみてください。

形見として、供養のアイテムとして
人が亡くなると、やはり時間とともにその人の面影は薄くなっていくものです。遺影などの写真は、思い出すためのアイテムです。遺言も、故人と心の中で対話する時のかっこうのよすがとなりえるでしょう。身近な人を亡くしたあとで、「あれも聞いておきたかった」という思いに駆られたことはないでしょうか。ココロの遺言を書いておけば、それをゼロにすることはできないとしても限りなく少なくできるはずです。

電子化してネット上で頒布
ネットにより、さらには電子書籍によって、一般人が自分の書いたものを他人に読んでもらうことは格段に容易になりました。その分、コンテンツがあふれているわけですが、絶望することはありません。電子化されたものは検索が容易ですし、コンテンツについての情報も絶え間なく生み出されているからです。中身のあることを発信していれば、きっと誰かに届くはずです(これは、自分自身への励ましでもあります)。

葬儀など追悼の場で披露
長文を書いた場合、全文とはいかないでしょうが、一部を葬儀などで公開するということも考えられます。本人の言葉がその場に現れると、参加者が故人の人となりを思い出す上で良いきっかけを与えてくれるのではないでしょうか。強烈な内容ですと、それに印象や思い出が引きずられてしまう恐れはありますが。であっても、物言わぬ写真がただ飾られているだけというのよりはずっとましでしょう。